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<レース対策>走る前の安全確認 その2

そろそろ気温が上がり自転車に乗りやすいシーズンがやってきますね。 どのレースに参加しようかと検討して、気分が盛り上がっている人が多いのではないでしょうか。 そんな上機嫌な時に水を差す形になりますが、レース参加前には自転車&機材のチェックを忘れずに行いましょう。 寒い間、自転車に乗らず、封印していた人は要注意です。 今回のトピックは<シーズン・インする前にやっておきたい自転車のチェック>でいきたいと思います。


走る前の安全確認その2

なぜ、このテーマかと言いますと、昨年の大会でメカニックブースにいると、「大会に出る直前に倉庫から自転車出してきたんちゃう?!」「それ、いつ壊れたん?!」と突っ込みたくなる自転車や、いつ切れてもおかしくないシフトワイヤーがついている自転車をメカニックブースに持ち込んで来る方がいました。 それで気づいたのですが、イベントや大会の時だけ自転車に乗る方がいるんだなと。 僕たち選手や、普段からトレーニングに励んで自転車に乗っている人は、自転車に少し異変があると気付きます。 しかし、たまにしか自転車に乗らない方や、人に自転車を借りて大会に出られる方は、自転車に不備があっても、気付きにくいと思います。 ましてや、自転車に関して知識がないと、こんなものかと思い、不備があるまま走り続けてしまう事すらありえます。


走る前の安全確認その2

例えば、変速ワイヤーが切れる前兆としては、1.変速が上手く変わらなくなる/ 2.リアのギアが軽くする方へは変わるが、重い方に変わりにくくなったりします。 また、ブレーキレバーの戻りが悪くなった時は、ブレーキワイヤーに錆が出てきている事が考えられます。 そのままでも当分は走れますが、ワイヤーがそのうちに切れる事は、誰もが予想出来るかと思います。 シフトワイヤーなら、もし切れても変速が出来なくなるだけなのでレースをリタイヤする事で済みますが、ブレーキワイヤーが切れたら命に関わります。 そうなる前に、自分で自転車の異変に気付き、修復をしたいですよね。


以前のトピックに  走る前の安全確認 その1 があります。
これは、シーズン中で普段から自転車に乗っている事を前提に書きました。 今回はシーズンオフからシーズン・インする事を想定して、その1の内容に付け足しをしたいと思います。

走る前の安全確認 その1の Check3:ブレーキチェック> に追加です。
ワイヤーのほつれ、錆はないですか? ブレーキレバーの戻りが悪かったり、レバーを握った時にゴリゴリっとした感触がある場合はワイヤーにほつれや錆が出ている可能性があります。

走る前の安全確認 その1の Check4:タイヤチェック> に追加です。
1年以内にタイヤ交換しましたか? タイヤは例えるなら生モノです。 ゴム製品なので未使用でも、製造された時点からどんどん劣化していきます。 劣化すると、表面がパリパリになり、本来のグリップ力が発揮できません。 スリップの原因になるので、1年以上無交換の人は要注意です。


走る前の安全確認その2

また、最近カーボンホイールの普及により、チューブラータイヤを使用する機会が増えてきました。 チューブラータイヤは基本、リムセメントでホイールに貼り付けます。 このリムセメントでしっかり貼り付けていても、1年経てばパリパリになって、少しの力を加えただけで剥がれてしまいます。
チューブラータイヤを使用する際は、接着の点検も必要です。 タイヤは保管状況で寿命が大きく変わります。 日や風に当たらないように、ホイールケースに入れて保管すると劣化も遅くなるので寿命が延びますよ。


走る前の安全確認その2

Check6

アウター・インナー・後ろのギアも、全て変速出来るかチェックしましょう。 スタンドの上で確認した後、実走するのも重要です。 もし後ろのギア(スプロケット)が摩耗していると、登りなどで負荷が掛かった際に歯トビを起こします。 これはスタンドの上だと分かりません。 ついでに試合用のホイールに交換して再度チェックしておくと安心です。


走る前の安全確認その2

Check7

チェーンはいつ交換しましたか?
チェーンは大体3000km~5000kmくらいが寿命です。 チェーンに砂が噛んだまま走ったり、雨の日に走ったり、パワーのある人が使うと寿命が短くなります。 定期的にチェーンチェッカーを使って点検をお勧めします。 チェーンを摩耗した状態で走り続けるとギアが変摩耗し、次にチェーンを交換した時、ピッチが合わなくなり歯トビを起こします。 そうなると、スプロケットやフロントギアも交換する事になるので、結果的にコマめにチェーンを交換する方が経済的になります。 更に、無交換で走り続けると、チェーンが切れ大変危険です。 そうなる前に、交換しましょう。


色々とチェック項目を書きましたが、1年に1度は自転車を隅々までチェック、またはオーバーホールを行うのがベストだと思います。 僕の自転車も1年乗ると、ヘッドパーツやBBが寿命を迎えます。 時々グリスアップしたりしてメンテナンスをしていますが、汗や水が入ってダメになります。 チェーンも3000km~5000kmで交換していますが、フロントギア・スプロケットもシーズン終わり頃はかなり摩耗してきています。 知らず知らずのうちに自転車は消耗しているんですよね。
シーズン・インするこの時期をきっかけに自分の自転車をチェックしてみましょう。



向川選手

Written by 向川 尚樹(NAOKI MUKAIGAWA)
チームマトリックスパワータグ所属/プレイングコーチ。

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