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走る前の安全確認 その1

皆さん、ホイールのクイックレバーは正しく締めていますか? レース前に車両検査はありませんし、事前に自転車屋さんに持ち込んでチェックをしてもらう人も少ないと思います。 なので、走行前の自転車チェックは自己責任状態です。 僕たちが走っているエリートのレースも一部のレースを除いては車両検査がありません。 レース中、自分の周りの選手がキチンと整備された自転車に乗っている事を信じるしかないのです。 コレを考えるとすごく怖くないですか? 今回はスタート前にでも行える最低限のチェックを紹介したいと思います。


走る前の安全確認

チェックポイントはこんな感じです。

Check1 ホイールのクイックレバーの締め具合
Check2 ハンドルとステムのチェック
Check3 ブレーキのチェック
Check4 タイヤのチェック
Check5 ヘルメットのチェック

これらを最低限行っておくと良いと思います。


Check1

クイックレバーは正しく、しっかりと締まっていますか? 小指の力でクイックレバーが開く位だと締め付けは緩いです。 一度増し締めをしてから、クイックレバーを締めましょう。 そして、クイックレバーの締める方向も大切です。 前輪の場合はフロントフォークに沿わすか、内側へレバーを向けます。 後輪の場合はフレームに沿って内側へ向けます。 これは、接触した際に、不意にレバーが開かない為です。

走る前の安全確認

正しいフロントホイールの
クイックレバーの向き

正しいフロントホイールのクイックレバーの向き

走る前の安全確認

危険なフロントホイールの
クイックレバーの向き

危険なフロントホイールのクイックレバーの向き

走る前の安全確認

正しいリアホイールの
クイックレバーの向き

正しいリアホイールのクイックレバーの向き

走る前の安全確認

危険なリアホイールの
クイックレバーの向き

危険なリアホイールのクイックレバーの向き


Check2

前輪を両足で挟んでハンドルを左右に切り、ステム取り付け部分のネジの緩みがないかをチェック。 ハンドルを握り、力を加えてハンドル固定部の緩みがないかをチェック。 そして、ヘッドベアリングにガタがないか、ハンドルがスムーズに切れるかをチェックします。


Check3

ブレーキを掛けて、しっかり手応えがあるか(ワイヤーの締め付け部分が緩んでいないか)をチェック。 ブレーキシューがリムの当たり面に確実に接触するかをチェックします(ホイールを交換するとズレる場合があります)。

走る前の安全確認

正しいブレーキシューの位置

走る前の安全確認

間違ったブレーキシューの位置
(タイヤと接触している)

間違ったブレーキシューの位置(タイヤと接触している)


Check4

タイヤに大きな傷がないかをチェック。 あと、空気圧もタイヤに表示してある数値内に収まっているかをチェックします。 さらに、以下の点をチェックしてください。

走る前の安全確認

A 左右に力を入れてステムが動かないか

走る前の安全確認

B 下向きに力を加えてハンドルが動かないか

B 下向きに力を加えてハンドルが動かないか

走る前の安全確認

C 左右にハンドルを切りスムーズに回るか/
前ブレーキを掛けた状態で自転車を前後に揺すりガタがないか

C 左右にハンドルを切りスムーズに回るか/前ブレーキを掛けた状態で自転車を前後に揺すりガタがないか

走る前の安全確認

D ワイヤーの締め付け部

D ワイヤーの締め付け部


Check5

ヘルメットは1度きりの衝撃で役目を終えます。 それは、中の発泡スチロールが凹んだり、割れてしまうからです。 凹みはアウターシェルがあるので分かりづらいですが、ひびは内側から確認できる場合もありますのでチェックしましょう。


ちょっとした自転車のトラブルから、大きな事故を招きます。 僕はステムを交換した際に、本締めするのを忘れ、仮止めのままで走り出してしまいました。 そしてハンドルを切っても曲がらず、冷や汗タラタラになった事があります。 レースの前はホイールを交換していたり、準備などでバタバタしていますから、ミスも起こりやすい状態です。 慣れれば5分も掛からないチェックです。 普段からこのチェックを習慣付けて、ぜひレース前も行ってください。 僕も仮止め事件以来、怖くて走り出す前はチェックを行っています。

向川選手

Written by 向川 尚樹
チームマトリックスパワータグ所属/プレイングコーチ。